葉脈 ようみゃく
華々しい表社会の反面、時が経っても変わらない「会津」の普遍的な側面。
戊辰の役から現世まで、脈々と伝わる場の空気感そして存在感を放つ人々。
東京で家族を得て日々を暮らし、人生の半ばにして生と死を考える時、
故郷に向き合う覚悟をした。
幼少時より感じていた訝しげな気配、肌にまとわりつく湿り気、あれは一体何だったのか。
葉脈のごとく狭窄し現世まで続く会津を取り巻く空気。
練達した今だからこそ向き合える故郷との対話。
会津人の一人として作者にしか切り取れない、「まだ見ぬ会津」がここにある。